2025/05/10

Taiwan Today

文化・社会

エッセイをアニメ化の『小児子』が来月初放送、世界で200以上の見本市参加へ

2018/06/29
台湾の作家、駱以軍さん(右)のエッセイをアニメ化した『小児子(My Little Boys』の発表会が28日に行われた。7月1日より初放送。同作品は絵本化、舞台化とマルチな展開が予定されている。左は監督を務めた国立台北芸術大学アニメ学科の史明輝学科主任。(中央社)
台湾の作家、駱以軍さんのエッセイ、『小児子(My Little Boys=小さな息子たち)』は夢田文創(夢田影像株式会社=DREAMLAND IMAGE CO.,LTD.)によるマルチな展開でアニメ化、絵本化、舞台化が計画されている。そのうちアニメ作品の発表会が28日に行われた。アニメ作品は世界各国での200を超える映像見本市に参加するという。7月1日には台湾のテレビチャンネル、公共テレビ(PTS、公共電視)をはじめとする様々なメディアで初放送される。
 
『小児子』シリーズは駱以軍さんが普段フェイスブックに投稿している息子とのこまごまとしたユーモラスな出来事を収録したもの。些細なことの積み重ねが整った生活の物語となっている。
 
アニメ作品の『小児子』はこれを原型に、駱さんが性格の全く異なる2人の息子と仲間同士のように遊んだり、父親として学ばせたりする場面を描くことで、様々な暮らしの姿を伝えている。内向的な長男と少し変わり者の次男、美しい妻、家の中を走り回る犬からなる家庭の群像劇だとのこと。
 
エッセイからアニメへの脚色は夢田文創の蘇麗媚執行長が自ら中心となって行っており、254本のエッセイから親子の話題が語られる15本を選び出して脚色した。蘇執行長が特に好きなのは「運のいいゴキブリ」という一文。蘇執行長の家にはヤモリがたくさん住み着いている。小さな息子に叩いて殺させようとしたが、息子はヤモリがいても悪影響は無いとして、逆にヤモリを飼ってはどうかと提案した。この出来事はアニメ『小児子』で、息子がゴキブリを飼おうとするところと全く同じストーリーだという。蘇執行長は、「家庭でよくある面白い出来事のようだが、実は大人と子どもが物事を見る時の異なる角度が示されている」と話す。世の中の全ての事柄の美醜と良し悪しは社会によって規範、定義されているにすぎず、実は子どもこそが最もオープンな視点を持っているのだという。
 
アニメ『小児子』は7月1日より、公共テレビ、愛奇芸、LINE TV、三立電視(SET)、Vidol、My Kids、Hami Video、MOD児童199、C-pop、VIKIなど様々なプラットフォームで放送される。将来的には絵本化や舞台化もされる予定。さらに世界各国の200を超える映像見本市に参加する計画で、190カ国あまりで放送される見通しだという。すでにインドのバンガロー国際短編映画祭とプネー短編映画祭、ロシアの国際アニメ見本市に参加が決まっている他、米国ロサンゼルスの国際映画祭、イタリア・ローマの国際短編映画祭などからコンペティション作品に選ばれた通知が届いているとのこと。
 
 

ランキング

新着